赤ちゃんの寝かしつけにあると便利なおすすめアイテム
ママ・パパを悩ませる赤ちゃんの寝かしつけ問題。
周りの人たちは「そのうち寝るようになる」と言うけれど、産後の慢性的な睡眠不足で身が持たない!というママ・パパも多いものです。
本稿では寝かしつけアイテムの選び方とおすすめアイテムをご紹介します。寝かしつけアイテムを上手に取り入れて赤ちゃんがスムーズに寝てくれるようになると、ママ・パパは育児がもっと楽しくなるはずです🥰
目次
赤ちゃんの寝かしつけアイテム・ねんねのお供の選び方
まず最初に、赤ちゃんの寝かしつけアイテムを選ぶ際のポイントを解説します。
1.胎内環境に近づけられるもの
赤ちゃんはママの子宮の中にいた頃はキュッと丸まった姿勢で羊水に浮かび、ママの心臓の鼓動など、絶えず音が聞こえる環境で過ごしていました。子宮の外に出た途端ガラリと環境が変わってしまうので、急激な変化に不安になったり、新しい環境を不快と感じることがあります。これらの要素を取り除いてあげることで、赤ちゃんがスムーズに入眠しやすい環境を整えることができます。
胎内での姿勢を再現するのに最適なのが「おくるみ」です。また、静かすぎるのが不安に感じる赤ちゃんには、胎内音に似た音を聞かせてあげると安心します。
2.口で吸えるもの
おっぱいを飲んだり指しゃぶりをしたり、口でなにかを吸っていると赤ちゃんは安心します。そのため、赤ちゃんを安心させるにはおしゃぶりや指など、口で吸えるアイテムを与えることが効果的です。おしゃぶりや指が入眠後に口から外れてしまっても、安全な睡眠環境であればわざわざ入れ直す必要はありません。
安全な睡眠環境について詳しく知りたい方はこちらの投稿を確認してくださいね。
3.安全なもの
月齢や発達状況にもよりますが、赤ちゃんが自分の身体を思いどおりに動かせるようになるには、大人が思っている以上に時間がかかるものです。そのため、特にまだ寝返り・寝返りがえり(自力でうつ伏せから仰向けに戻ること)がままならない生後6ヶ月未満の赤ちゃんに与えるものや赤ちゃんが過ごす環境の安全性には十分な配慮が必要です。
窒息、誤飲、落下、発達などの観点からできるだけリスクのないものを選びましょう。
赤ちゃんの寝かしつけ・ねんねのお供におすすめのアイテム
アイテム選びのポイント3点を踏まえ、具体的に赤ちゃんの寝かしつけに役立つアイテムをご紹介します。モノによっては好みが分かれるので、赤ちゃんの反応を見ながらお気に入りを見つけてくださいね。
1.おくるみ
おくるみは胎内環境の再現ができ、赤ちゃんを安心させることができる定番の寝かしつけアイテム。手足をすっぽり包んであげることで、包み込まれる感覚に赤ちゃんは安心してすやすや眠ることができます。モロー反射で自分の身体の動きにびっくりして目覚めてしまうのを防ぐ効果もあります。
おくるみは一枚布でも可能ですが、1日に何度もねんねする赤ちゃんにその都度おくるみを巻くのはなかなか大変です。また、ママは上手に巻けるようになったけど、パパはちょっと苦手…などということも起こり得ます。
そこでおすすめしているのが、誰でも簡単におくるみができる「おくるみスリーパー」です。「おくるみスリーパー」はおくるみとスリーパーがひとつになったアイテムで、赤ちゃんの胸元にあるマジックテープ付きの羽で腕を全体包み込むことで胎内環境を再現し、モロー反射による刺激を和らげてくれます。
寝返りの兆候が見られたら腕を羽の外に出し、胸元だけおくるみをしてあげることで、スリーパー部分がサイズアウトする生後6ヶ月頃まで使用可能です。「おくるみスリーパー」は、第三者国際機関より赤ちゃんの正常な股関節の発達を妨げない設計であると認証を受けていて、安全面も配慮されています。
2.おしゃぶり
ママのお腹のなかにいたころから指しゃぶりをしてきた赤ちゃん。大好きなおっぱいを吸っているようでもあり、落ち着く子も多いですよね。おしゃぶりがあればねんねできるのであれば、無理にやめる必要はありません!ただ、夜中におしゃぶりが外れてしまい、ママパパが何度も入れ直さないといけない場合はおしゃぶりの卒業を考えてもよいでしょう。おしゃぶり卒業に関して詳しく知りたい方は、関連投稿もご覧ください。
3.タオルなど、「ラビー」
おっぱいや指しゃぶりの代用としてもおすすめなのが、にぎったりカミカミできて、持っているとお子さんが安心するねんねのおとも「ラビー」です。布地には大好きなママパパや自分のにおいがつきやすく、赤ちゃんに安心感を与えてくれます。口に入れるものなので、コットンなど安全性の高い素材を選ぶといいでしょう。窒息防止のため、寝返り・寝返りがえり(自力でうつ伏せから仰向けに戻ること)がままならない生後6ヶ月未満の赤ちゃんの場合、入眠後は必ず寝床から出しましょう。
お子さんが大好きなループを付け、最上級のコットンを使用したふわふわなタオルラビーがあれば、外出・外泊先でも簡単に「いつもと同じ」を再現でき、お子さんが安心できますよ👌
4.胎内音アイテム
胎内音と同じような「ぐっすりノイズ」、通称ホワイトノイズを聞くと赤ちゃんは安心するといわれています。ねんねの時間に流すことで、生活音を和らげることもできますよ。ホワイトノイズの効果的な使い方についてはいくつかポイントがありますので、くわしくはこちらの投稿もご覧ください。
ホワイトノイズの例としてテレビの砂嵐の音がよく挙げられますが、機械音はあんまり…というママパパにおすすめなのが自然音を収録した「ぐっすり安眠ノイズ集」です。生後3ヶ月頃までの赤ちゃんにおすすめなブラウンノイズの他、それ以降の月齢~大人にも効果があるノイズ集です。
5.抱っこ紐
抱っこ紐は赤ちゃんをすっぽり包み込み、ママパパとの密着度が高いので赤ちゃんが安心するのはもちろん、そのまま抱っこするのと比べて、ママパパの肩・腰への負担が軽減されるメリットもあります。布一枚のタイプは新生児から使えるものもあり、軽いのでお出かけのおともにも最適です。伸縮性のある生地で着脱が簡単なもの、正常な股関節の発達を妨げない設計のモデルがおすすめです。
お買い物などの外出時や夕方のねんねが難しい時には抱っこ紐に頼るのもよいでしょう。抱っこでの寝かしつけが習慣になってしまうのを避けたい場合は、夜の寝かしつけからねんねルーティンを作り、1人で寝かせる習慣を付けていくとよいですよ。
使ってしまいがちなNGアイテム
先にご紹介したおすすめアイテム5点の他にも、よく取り上げられるものとして「バウンサー」や「クッション」などがあるかと思います。しかし、専門家の視点で見ると、これらはいずれも寝ることを目的とした商品ではなく、ゆえに「安全な寝床」とは言えないためおすすめしていません。お昼寝など、大人が起きている時間に大人の見守りの中で一時的に使用する場合は例外となり得ますが、夜間に代表される長時間の睡眠には適しません。使用シーンに限らず、各商品の取扱説明書をよく読んだ上で、正しい方法で使用されることをおすすめします。
まとめ
本稿では赤ちゃんの寝かしつけにあると便利なアイテムを、選び方のコツとともにご紹介しました。寝かしつけアイテムの選び方のポイントは次の3点です。
-
胎内環境に近づけられるもの
-
口で吸えるもの
-
安全なもの
具体的なおすすめのアイテムとしてご紹介したのは、次の5点です。
-
おくるみ
-
おしゃぶり
-
タオルなど、「ラビー」
-
胎内音アイテム
-
抱っこ紐
特に低月齢の赤ちゃんは1日に何度もねんねをします。赤ちゃんができるだけスムーズに眠れるとお互いにラクですよね。寝かしつけアイテムをうまく取り入れることで、赤ちゃんとママパパ双方の負担を減らせるかもしれません。
赤ちゃんによって好みや合う・合わないがあるので、いろいろな方法を試してみましょう!
◆この記事の監修者◆
日本人初 乳幼児睡眠コンサルタント
愛波 あや
出産後、自身が長男の夜泣きや子育てに悩んだことから米国で乳幼児の睡眠科学を勉強し、日本人で初めて米国International Parenting & Health Instituteの乳幼児睡眠コンサルタント資格を取得。
現在は米国ニューヨークで二人の男の子を育てながら、日本を代表する乳幼児睡眠コンサルタントとして日本人向けに講演や執筆、出版など幅広く活動。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社、2018年)と「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社、2021年)がある。
- Instagramでも随時ねんね情報配信中♪
- ねんねに限らず、子育て全般のお悩みは愛波子育てコミュニティで気軽にプロに相談できるので頼ってくださいね♡
- 寝かしつけのプロに不安や心配事を個別に相談したい!という方は、愛波あやの指導を受けたIPHI乳幼児睡眠コンサルタントにご依頼ください◎