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睡眠中の突然死を防ぐためにできること

11月は乳幼児突然死症候群(SIDS)・窒息事故予防の対策強化月間です。

そもそも、SIDSや乳幼児の睡眠中の窒息リスクについて、あまりご存知ないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。わたしの住んでいるアメリカと比べると、日本では出産前後にSIDSや窒息リスクについて学ぶ機会が少ないなと感じます。

SIDSは厳密には原因不明ですが、睡眠環境を整えることでリスクを減らすことができます。冬はSIDSの発生が増える季節です。大切なお子さんの命を守るため、ぜひ最後までお読みください!

 

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは

乳幼児突然死症候群(SIDS=Sudden Infant Death Syndromeの頭文字)とは、なんの予兆もないままに主に1歳未満の健康にみえた乳児に突然死をもたらす症候群です。

特にハイリスクな月齢は生後2-6ヶ月で、日本では昨年47人の乳幼児がSIDSで亡くなっています…。(出典:こども家庭庁HP)また、SIDSは乳幼児の死亡原因の第4位となっています。

SIDSの他にも、睡眠中に赤ちゃんが死亡する原因として窒息などによる事故があります。SIDSと窒息は別ものですが、どちらも睡眠環境を整えることである程度予防ができるという共通点があります。

次に、具体的な予防策を見ていきましょう。

 

予防策①仰向けで寝かせる

乳幼児突然死症候群は、過去のデータによりうつ伏せ寝のほうが発症率が高いことがわかっています。医学的な理由で医師からうつ伏せ寝を勧められていない限り、乳児は仰向けで寝かせましょう。

赤ちゃんが自力でうつ伏せ状態から仰向けに戻る「寝返りがえり」ができるようになったら、毎回仰向けに戻してあげる必要はありません。

寝返りがえり習得のために、親の監視の下で日中「タミータイム」(うつ伏せ遊び)をするのもおすすめですよ😉

予防策②熱がこもらないようにする

米国小児科学会はSIDSのリスクを上昇させる要因として「うつ熱」を指摘しています。うつ熱とは、睡眠中の赤ちゃんが着せすぎ・暖めすぎなどによって高体温になった状態を言います。

この時赤ちゃんの体内では
①熱を作ることの抑制
②熱の放出
という2つの反応が起きます。

未熟な赤ちゃんの身体は、①のために呼吸の回数を減らしてしまい、十分な酸素を取り込めないためにSIDSを引き起こしてしまうと言われています。熱がこもってしまうとSIDSのリスクはあがるという論文は何件も出ています。

うつ熱を防ぐポイント

  • 大人が肌寒いと感じる室温にする
  • 厚着をさせすぎない


赤ちゃんが夜中に起きたとき、背中や頭に汗をかいていたら暑すぎるサインです。エアコンや着衣で調節しましょう。季節ごとの室温や服装の目安はこちらからご確認ください!

 

予防策③掛け布団は使用しない

軽い掛け布団でも窒息のリスクはあります⚠️1歳までは使用しないようにしましょう。

赤ちゃんが冷えてしまうのが心配なときは、寝返りができないうちはおくるみ、寝返りができるようになったらスリーパーを使用するようにしましょう。



おくるみスリーパー使用時の注意事項

寝返りの兆候が見られたら、おくるみ(羽)部分から両手を出すこと。


1歳以降でも、掛け布団を蹴ってしまう場合は継続してスリーパーを使用するのがおすすめです!公式ストアでは5歳頃までお使いいただける、幼児用スリーパーも扱っています。

 

予防策④寝床には何も入れない

掛け布団の他、まくらやガーゼなども一切何も入れない、シンプルな寝床にしましょう。マットレスはお子さんの顔が埋まらない固めの乳児用のものが安全です。

また、以下のアイテムは危険なので使用を控えましょう⚠️

・ドーナツ枕やぬいぐるみ

・寝返り防止グッズ

・サイズの合っていないシーツ

・やわらかいベッドバンパー など

 

予防策⑤なるべくベビーベッドを使用する

米国小児科学会は、「ベビーベッドが一番安全」と伝えています。大人のベッドにベッドガードを設置して一緒に寝る場合などは、マットレスと柵の隙間に顔が挟まり窒息する危険があります。

また、親の掛け布団が覆いかぶさるリスクもあるため、できるだけ1歳までは、親と同室で、親と離れた別の寝床で寝かせるのが望ましいです。

もし添い寝をする場合は、ママ・パパが疲弊していないとき、そして周りにお子さんの鼻や口を覆ってしまうようなものがないことを確認した上で行うようにしましょう。

 

まとめ

SIDS/窒息事故を予防する睡眠環境は、

  1. 仰向けで寝かせる
  2. 熱がこもらないようにする
  3. 掛け布団ではなくおくるみやスリーパーを使用する
  4. 寝床には何も入れない
  5. できるだけ同室でベビーベッドで寝かせる

まわりの大切な人にもぜひシェアしてください!

乳幼児睡眠の専門家として、わたしはSIDS・窒息予防のための情報が日本でも広く知られ、「常識」となるよう活動を続けています。本稿でご紹介した内容が役に立ったと思ってくださった方は、是非オンライン署名のご協力をお願いします🙏

 


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