新生児はいつから外出しても大丈夫?2人目の場合は?
なぜ新生児期の外出は避けたほうがいいの?
出産はママ・赤ちゃんにとってもとても、体力気力共に消耗する一大イベントですね。そのため産後すぐの外出はママ・赤ちゃんにとっても負担が大きく、自宅でゆっくり過ごすことが望ましいとされています。ここでは外出を避けるべき理由をご紹介していきます。
ママの場合
産後、母体は出産に向けて変化してきた体を急激に元に戻そうとします。その過程は、体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。
この時期に無理に身体を動かすと、悪露がひどくなったり、一気に身体のバランスが崩れ体調を崩しやすくなります。
また、産後は女性ホルモンが一気に低下することでいつも以上に疲れを感じたり、うつを引き起こしやすくなると言われています。
ママのためにも、今後の育児のためにも、まずは母体の回復を優先するためにしっかりと休むことが大切です。
新生児の場合
新生児期の赤ちゃんにとって、快適に保たれている家の中でさえもお腹の中とは環境の差が大きく刺激の多い世界です。外は気温が安定せず、体温調節機能が未熟の赤ちゃんは体調を崩しやすくなります。ママの免疫をもらって産まれてくるものの、まだ抵抗力は弱く感染の心配もあります。また体力も未熟なため、感染した場合リスクも高まります。
時期によっては気候が良くお散歩に出たくなることもあると思いますが、新生児期はできるだけ自宅でゆっくり過ごし、赤ちゃん家族共に生活のリズムを掴む練習期間と捉えましょう。
新生児の外出はいつからできる?
1人目の場合
赤ちゃんの外出の目安は医療機関の1か月検診後が目安となります。検診の際に先生に相談すると、安心して外出できるようになりますね。
またママも1か月検診で診てもらうまでは、あまり遠くまで出ることはお勧めできません。しかし赤ちゃんを見ててくれる人がいるときには、気温差が少ない時間に家の周りを散歩して太陽に当たりにでることで気分転換になります。気温の変化、急激な運動や長時間の立ちっぱなしは産後の体に良くないので無理のない範囲にしましょう。
2人目の場合
2人目の場合、上の子の都合上外出せざるを得ないこともあります。また、実家が遠方で兄弟の園や学校の関係上、里帰り出産ができないこともありますよね。まずはなるべく外出せずに済む方法を、パパや自身の周りの助けを借りれる人たちと、出産前に話し合っておくことが大切です。
外出時に気を付けるポイントは下記で紹介しますね。
ママの気分転換方法
初産のママは初めての赤ちゃんのお世話で生活がガラッと変わり疲れを感じますよね。2人目以降のママは、上の子のサポートやスケジュールがある中での新生児のお世話は、自分が思っている以上に疲労とストレスを感じています。
外に出ることはとても気分転換になりますが、それも難しいこの時期の対処法をここでご紹介します。
朝起きてカーテンをあけて日の光をあびる
新生児の赤ちゃんは寝て起きてを繰り返しているため、お母さんの自身の体内時計も乱れてしまいます。朝にしっかりと朝日を浴びることは、体内時計をリセットするのに役立ちます。
また、朝日を浴びることでビタミンDが生成され免疫機能が高まります。新生児のお世話で忙しい日々は、体力気力共に低下する時期ですが、朝日を浴びて体調を整えていきましょう。
椅子に座ってゆっくりお茶を飲む時間を確保する
赤ちゃんが産まれると、スケジュールを考えたり、赤ちゃんは大丈夫かなと心配したりと頭の中は常に赤ちゃんのことで一杯になります。それはもちろん大切な赤ちゃんを守っていくお母さんの愛情の印ですが、常に考え事をすることはとても疲れを感じます。
1日1回でも意識的に椅子に座ってお茶を飲むことで、リラックス時間を確保することができます。
睡眠をしっかりとる
新生児期、睡眠時間がとれないことは最も大変なことといっても過言でないくらいです。睡眠は人間にとってとても大切なものです。それは出産してママになったからと言って変わるものではありません。睡眠不足はママの体力やメンタルを低下させます。
赤ちゃんが寝ているときに色々済ませたいことがあるかもしれませんが、まずはママの睡眠を優先してしっかりお昼寝をしましょう。また、赤ちゃんを見てくれる人がいるときには任せて、休息をとるようにしましょう。
ご褒美を考える
出産育児と大きなイベントを乗り越えた自分に何かご褒美を考える時間は幸せな時間だと思います。高価な買い物だけがご褒美でなく、無事1か月検診が終わったら家族に赤ちゃんをお願いして行きたかったカフェでお茶をする、趣味を再開するなど自分を幸せにしてくれることを考えると、大変な新生児期も乗り越えられます。
新生児との外出に必要なもの
新生児期は上記にも記したように、ママにとっても赤ちゃんにとっても自宅でゆっくり過ごすことがベストではありますが、外出をしなければいけない状況が出てくることもあります。そんな時の持ち物についてご紹介します。
ベビーカー・抱っこ紐
抱っこ紐は新生児から使用できる物を選びます。新生児期の赤ちゃんの首への負担が最も少ないのは横抱きタイプの抱っこ紐です。長く使えるタイプの物も販売していますが、お出かけの機会も多くはないのでレンタルするのも1つの手ですね。
ベビーカーもメーカーや種類によっていつから乗れるのか規定が異なるのでしっかりと確認の上購入する必要があります。またベビーカーは直射日光を受けやすいので遮光カバーなどを使用して、赤ちゃんへ日が直接当たらないようにしましょう。
おむつ用品
近場の外出でも赤ちゃんとのお出かけの際は、オムツとおしりふきは必需品です。
低月齢のうちはうんちも1日に何度もするので、気持ち多めに持っていくことをおすすめします。外出時、捨てられる場所があるとも限らないので、消臭袋なども一緒に用意しておくと便利です。また、移動する場所にオムツを替えられる場所があるかを確認しておけば安心材料になります。
薄手で大き目のタオルやガーゼ生地のおくるみ
バスタオルは荷物になってしまうので、薄手のタオルケットやガーゼ生地のおくるみなどを一緒に持ち歩くととても便利です。
赤ちゃんを下に降ろさなければならない状況では、敷布団になり、風が当たるときは風よけに、授乳をしたいときはママの首の後ろで結んで授乳ケープ代わりになります。
ミルク・哺乳瓶
混合、完ミの場合は哺乳瓶とミルクの準備をしていきましょう。液体ミルクは哺乳瓶やお湯、粉ミルクを持たずに、専用アタッチメントを付けて授乳することができるため便利で衛生的です。しかし、液体ミルクを飲まない赤ちゃんも稀にいるので、自宅にいるときに飲めるかどうか一度試してからにしましょう。
ガーゼ
授乳時や吐き戻しをしたときにガーゼは必要になります。口周りを拭くこともあるので、大人と同じタオルは衛生面を考えて避けた方が良いでしょう。
着替え
赤ちゃんは吐き戻しや排泄で服を汚すことがあるので、着替えも持って外出するようにしましょう。オムツ同様、近場のお出かけでも赤ちゃんとのお出かけはハプニングは付き物なので持って出ると安心です。また洋服を1セットずつビニール袋やジップロックに入れておくと、取り出しやすいだけでなく、汚れた物をその袋に入れて帰れるのでとても便利です。
母子手帳・保険証
赤ちゃんとのお出かけは持ち物が多く忘れがちですが、万が一の事を考えて母子手帳と保険証は常に携帯するようにしましょう。
新生児と外出する際のポイント
上記で赤ちゃんが外出を避けた方が良い理由をお伝えしました。お出かけの際は、それを踏まえて赤ちゃんとママの負担が最小限になるように心がけることが大切です。また、赤ちゃんの様子をいつも以上にしっかりと観察してあげることが必要になります。
少しずつ外に慣れさせる
いきなり長時間の外出は、体への負担が大きくなります。なるべく近場で、短い時間での外出から始めましょう。初めはベランダに数分でることからスタートすることで、赤ちゃんが外気に慣れる練習になります。その後は家の周りを5~10分ほど散歩し、少しずつ外にいる時間を延ばしていきましょう。
人の少ない場所を選ぶ
赤ちゃんは免疫機能がまだ未熟であるため、人の多いところへ行くことはなるべく避けましょう。
買い物の場合、今はネットサービスが多く普及しています。目で見て確認できない、欲しいメーカーのものがない、割高など多少不便を感じることがあっても、この時期だけだ!と割り切って利用することが外出を減らす助けになります。便利な物は積極的に取り入れてママの負担を減らしていきましょう。
気温や時間帯を考えて予定を立てる
赤ちゃんにとってベストな時間帯は季節、気候によって異なります。外出する場合は、1日のうち外気と室温の差が最も少ない時間帯を選びましょう。
また赤ちゃんは生後すぐ~3か月頃までは体内時計を確立している最中です。夜にでかけることはなるべく避けましょう。
もしも泊りでの外出が必要な場合は「旅先でのねんね 5つのポイント」の記事に目を通しておくと、スケジュールを立てやすくなります。
外出先の設備を確認しておく
確認しておくと便利なことは、おむつ替え・授乳室があるか、ベビーカーで移動する場合はエレベーターなどがあるか、公共交通機関に乗る場合は混雑の少ない時間帯はどこかなどです。
事前に知っておくことで不安が少なくなりますし、何かの時も慌てず対応することができます。
まとめ
本稿では新生児の外出についてお伝えしてきました。
新生児期は赤ちゃんのためだけでなく、ママの体の回復のためにもなるべく自宅でゆっくりと過ごすことが大切になります。しかし、子育てをする環境は十人十色です。外出をしなければならない状況がある場合には以下のことに気を付けて外出しましょう。
・なるべく短時間で済ませる
・人混みを避ける
・室温との気温差が少ない時間帯、天候の日を選ぶ
・赤ちゃんに直射日光が当たらないようにする
避けた方が良い理由をしっかりと知ることで、気を付けるべきことが分かってきます。外出ができないことは、息苦しさを感じたり、不便を感じることも多いと思います。しかし、その期間は振り返ってみればそんなに長くはありません。周りの人の力を借りたり、ご自身にあったリラックス方法を見つけ、便利なものを活用してこの時期を楽しく過ごしてください。
◆この記事の監修者◆
日本人初 乳幼児睡眠コンサルタント
愛波 あや
出産後、自身が長男の夜泣きや子育てに悩んだことから米国で乳幼児の睡眠科学を勉強し、日本人で初めて米国International Parenting & Health Instituteの乳幼児睡眠コンサルタント資格を取得。
現在は米国ニューヨークで二人の男の子を育てながら、日本を代表する乳幼児睡眠コンサルタントとして日本人向けに講演や執筆、出版など幅広く活動。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社、2018年)と「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社、2021年)がある。
- Instagramでも随時ねんね情報配信中♪
- ねんねに限らず、子育て全般のお悩みは愛波子育てコミュニティで気軽にプロに相談できるので頼ってくださいね♡
- 寝かしつけのプロに不安や心配事を個別に相談したい!という方は、愛波あやの指導を受けたIPHI乳幼児睡眠コンサルタントにご依頼ください◎